フランス ミディ・ピレネー 2

ヨーロッパ・スケッチツアー オーダーメイド 個人からグループまで

「フランスの最も美しい村々」の宝庫

フランス ミディ・ピレネー地方へのスケッチツアーです。

「フランスの最も美しい村々協会」認定の村はフランス国内に144箇所ありますが、最も多いのがミディ・ピレネー地方一帯です(その他はプロヴァンス、ブルゴーニュなど)。 今回(2008.9.16〜30)は、たくさんの美術家にも愛され、私自身何度もお客様をお連れしている、フランス ミディ・ピレネーへ行ってまいりました。まさに最も美しい村々の宝庫であるこの地方は、スケッチにはもちろん、観光されるにもとてもよい地方です。

開業当初より、旅の友であったSONY CYBERSHOT-DSC P9からNIKON COOLPIX P80(何と18倍ズーム!)に換えて、初めての添乗です。 秋の初め、暑くもなく寒くもなく毎日が好天続きの各村の様子は、Photo Galleryでご覧いただけます。前回訪れた町、村はミディ・ピレネー 1にご紹介しておりますので、以下には新たに訪れた村のうち、最も美しい村々に認定された村を中心にご案内しました。

ベルカステル(ベルキャステル) 2つのベルカステル

ベルカステル

ミディ・ピレネーの旅の始まりはトゥールーズ空港。そこから北上して、最後にまたトゥールーズに戻る形にしてみました。 アルビ3泊、コルド=シュル=シエルを経由してフィジャックで3泊。フィジャックは最も美しい村々認定ではないのですが、中世の町並みがとてもきれいなところです。そして、アヴァロン県に点在する美しい村々をめぐる拠点に、ちょうど良い宿泊地でした。

フィジャック3日目は、ベルカステルへの日帰りスケッチ。今回の日程中通しでドライバーを務めてくれたジョージは、アルビからフィジャックまでの移動の際に道を間違え、そのおかげでお客様が車酔いしてしまったことをとてを反省していて、この日も朝一番に大きな地図を持って私のところへやってきました。 「今日はベルカステルだね?この道で行くけどいいかい?」 と、地図を片手に道順を示してくれたのですが、どうも事前に下調べをしたベルカステルと場所が違います。片言のフランス語と、いつもどおりホテルのフロントを通訳代わりに話をしていくうちに、ベルカステルが2つあることに気付きました。 今回のツアーで予定していたのは、アヴェロン県のベルカステル。もちろん、こちらが最も美しい村々の認定を受けている村。もう1つは、ロカマドゥールの北にあるロット県のベルカステル。この2つのベルカステルはスペルも同じ。また、フィジャックから車で往復可能のため、ジョージは違うベルカステルへ、と考えていたことに。 幸い、出発前でしたので道順を調べなおし、事なきを得て無事出発することに。

ベルカステルは、中世に交通税で栄えた村。16世紀の宗教戦争で荒廃し、つい30年前まで廃墟同然の村でしたが、1970年にフランス人建築家の手によって城と周辺の住宅が、修復、再建されました。山間の細い道を進んでようやく辿り着いたその村は、まさに奇跡的な村。そして、とても居心地のよい村です。 橋を渡ると川辺にはキャンプ場の設備が整い、この村を訪ねてきた旅行者たちが利用していました。

コンク「美しい村々」の最高峰

コンク

前回のミディ・ピレネーへのスケッチツアーで、サン=シル=ラポピーを訪れましたが、それと並び144ある最も美しい村々の中で最高峰のひとつが、ここコンクだと言われています。その美しさは「アヴェロンの真珠」と称されるほど。山間の細い曲がりくねった道を進むと、突然現れるその村の姿に「なるほど」と頷かずにはいられません。 スペインのサンティアゴ・デ・コンポステラへの巡礼ルートのうち、ル・ピュイを起点とする「ル・ピュイの道」上で重要な村です。

村の中心となるのは、11〜12世紀にかけて造られたサント・フォワ教会(それ以外目立つ建物はありません)。12歳で殉教したサント・フォワが祀られ、囚われからの解放を願う篤い信仰が寄せられている村です。 ブルゴーニュのヴェズレーも、同じく巡礼の起点となる村で、サン・ジャック(聖ヤコブ)のシンボルである、ホタテ貝の印がよく目につきます。ここコンクも、同じくあちらこちらにホタテ貝。たくさんの巡礼者を見かけました。背中にホタテ貝を下げ、木の杖を手にした姿は中世と身なりは違えど、信仰の気持ちは変わらないのでしょう。 この村は団体で利用可能な宿泊施設はありませんが、個人であれば宿泊可能なホテルがいくつかあります。

ロカマドゥール奇跡と人情の村

ロカマドゥール

ロカマドゥールは、最も美しい村々には認定されていません。なぜ、これほどの村が認定されていないのは不思議です。だいぶ観光地化されてしまったからでしょうか。 この村も最も美しい村々をめぐる拠点として選びましたが、そもそも初めてスケッチツアーの添乗で来たのがミディ・ピレネー。15年前、その最初の宿泊地だったということもあり、私個人の思い入れもある村です。 数々の奇跡や伝説で知られる巡礼地でもあります。

宿泊したホテルはHOTEL RESTAURANT LE TERMINUS DES PELERINS。今回はホテルが混み合っており、オーガナイザーの先生と添乗員の私は、他のホテルに分宿でした。とても聞きやすい英語を話されるマダムとスタッフで、快適にコミュニケーションが取れます

スケッチツアーのお客様の中には、日中は寸暇を惜しんでスケッチに集中されたいと、レストランへは行かず、朝食のパンを少し失敬して昼食代わりにされている方がいらっしゃいます。しかし、同じグループのお仲間の中には、そのような行為を好しとしない方もいらっしゃり、モヤモヤの種は摘み取らねばと、各ホテルへのチェックイン時に、添乗員がホテルにご相談とお願いをして「朝食のパンの取り扱い?」について皆様にご案内することにしました。 今回のホテルでは、なんと、ハムとチーズのサンドイッチを希望する人数分作ってくれました、それも無料で。このような対応をしてくれるホテルは少なく、あるホテルでは「日本人は少食だから、朝食のパンやチーズを好きなだけお持ちください」と言ってくれたり、またあるホテルでは「パンだけなら無料だけど、ハムを追加するなら1人3ユーロ頂きます」という回答も・・・。 このホテルは、客室12室の小さなホテル。朝食時の忙しいときにこちらの希望人数を確認して、出発に間に合うようにご用意くださり、さぞかし毎日大変だったと思いますが、とても助かりました。 また、今回利用したホテルやレストランの中でも特に夕食がとてもおいしいとお客さま方からとても評判でした。 毎朝「今日の夕食はこういう素材を使うけど、苦手なお客様はいらっしゃいますか?」と確認してもくれました。当たり前と言われれば当たり前かもしれませんが、フランスの、失礼ながら片田舎の、2っ星のホテルで、細やかな心遣いはそれはそれはありがたく心に沁みます。 日中ホテルに戻れば気さくに声をかけてくれ、ご高齢の方には階段の上り下りに手を差し延べる、心の通い合うおもてなしがしっかりしたホテルでした。 写真だけですが、以下は3日間の評判の夕食です。写真をタップすると大きな写真をご覧になれます。中でも特に初日のメイン・ディッシュがとても気に入りました。私は。

『ルテルミヌスデペルラン』スターター1 前菜 1日目
『ルテルミヌスデペルラン』スターター2 前菜 2日目
『ルテルミヌスデペルラン』スターター3 前菜 3日目
『ルテルミヌスデペルラン』メイン1 メイン 1日目
『ルテルミヌスデペルラン』メイン2 メイン 2日目
『ルテルミヌスデペルラン』メイン3 メイン 3日目
『ルテルミヌスデペルラン』デザート1 デザート 1日目
『ルテルミヌスデペルラン』デザート2 デザート 2日目
『ルテルミヌスデペルラン』デザート3 デザート 3日目

コロンジュ=ラ=ルージュと オートワールへ 美しい村発祥の地

コロンジュ=ラ=ルージュ
コロンジュ=ラ=ルージュ

コロンジュ=ラ=ルージュには「フランスの最も美しい村々協会」の本部があり、かつ発祥の村でもあります。ここの建物は、すべてこの地方で作られた赤レンガのみしか使用できないという、厳しい決まりがあるそうです。 一方、オートワールは山間の牧草地に広がる牧歌的な村。村にカフェは1軒という小さな村ですが、どこからともなく観光客がやってきます。が、日本の方にお会いすることはありません。 どちらも、前述の初めての添乗の時にも訪れた村で、非常に懐かしく感じました。 ヨーロッパの町や村はいずれも、たった12〜13年くらいでは変わらないと、改めて実感できました。コロンジュ=ラ=ルージュ、オートワールどちらも宿泊施設はないので、ロカマドゥールやカオールへ移動する際に立ち寄りました。 最も美しい村々を求めてフランスへ“旅”するなら、まずはコロンジュ=ラ=ルージュとオートワールに行かれることをお勧めします。

オートワール
オートワール

カオールサプライズの最終日

カオールの様子はミディ・ピレネー 1でご紹介しているのでここでは割愛します。

初日のトゥールーズ空港から、約2週間ずっとともに過ごしたドライバーのジョージは、ここカオールが最後の仕事。3日目、最後の仕事を終えた夕食前、ジョージと彼の会社から今回の感謝の気持ちをこめて、シャンパン・レセプションのお誘いをいただきました。彼が自ら購入してきたシャンパンやワイン、フォアグラのパテなどを、ホテルのテラスを借りてお客様と楽しむとてもアットホームなひとときでした。 当社のツアーでは、日程の最初から最後まで一人のドライバーに努めてもらうことは少なくありませんが、ジョージのようなタイプのドライバーにはめったにお目にかかれません。 このようなサプライズが初めてのお客様はとても驚き、そして喜んでいました。フランスの県の一つである南半球モーリシャスの隣り、レ・ユニオン出身のジョージですが、ただのフランス人とは違う陽気さがお客様にも受け入れられて、今回はとてもよいコミュニケーションができたと感じました。 個人情報保護があるので、そのレセプションの様子をおさめた写真をご紹介することができないのが残念ですが、お客様にとっても私にとっても特別なツアーとなりました。

フランスの“旅”をご計画、ご希望される方は、人気のブルゴーニュ同様、是非ミディ・ピレネーへも是非お訪ねください。スケッチをされる方にはきっとお気に入りのモチーフが見つかると思います。

ミディ・ピレネー 2 フランスの風景をスケッチ

サンプル日程

1日目
日本発 ミディ=ピレネーの玄関口トゥールーズ
エールフランス航空利用の場合 ≫パリ経由 成田, 羽田発 ≫パリ経由 関空発 又は他訪問地よりトゥールーズへ 他の空港発や航空会社ご利用もスケジュールによりご案内可能です
トゥールーズ ブラニャック空港到着後 専用バスにて タルン川沿いに佇む赤レンガの町アルビへ 約1.5時間
到着後 ホテルチェックイン
2日目〜3日目
朝食: ホテルにて
初日 午前 市内をロケハン 後自由スケッチ 翌日 終日自由スケッチ
夕食: ホテルにて
4日目
朝食: ホテルにて
ホテルチェックアウト後 専用バスにて 天空の町コルド=シュル=シエルへ 約30分
到着後 自由スケッチ
スケッチ後 専用バスにて 中世の街並みが美しいフィジャック
約1.5時間
到着後 ホテルチェックイン
夕食: ホテルにて
5日目
朝食: ホテルにて
午前 市内をロケハン 後自由スケッチ
夕食: ホテルにて
6日目
朝食: ホテルにて
専用バスにて「フランスの最も美しい村々」認定のベルカステルへ日帰りスケッチ 片道約1.5時間
夕食: ホテルにて
7日目
朝食: ホテルにて
ホテルチェックアウト後 専用バスにて 「フランスの最も美しい村々」認定のコンクへ 約1時間
到着後 自由スケッチ
スケッチ後 専用バスにて サンティアゴ・デ・コンポステラへの巡礼の宿場町ロカマドゥールへ 約1.5時間
到着後 ホテルチェックイン
夕食: ホテルにて
8日目
朝食: ホテルにて
終日スケッチ
夕食: ホテルにて
9日目
朝食: ホテルにて
専用バスにて「フランスの最も美しい村々」認定のコロンジュ=ラ=ルージュへ日帰りスケッチ 片道約30分
夕食: ホテルにて
10日目
朝食: ホテルにて
ホテルチェックアウト後 専用バスにて 「フランスの最も美しい村々」認定のオートワールへ 約30分
到着後 自由スケッチ
スケッチ後 専用バスにて 周囲をロット川に囲まれた世界遺産都市カオールへ 約1時間
到着後 ホテルチェックイン
夕食: ホテルにて
11日目
朝食: ホテルにて
終日スケッチ
夕食: ホテルにて
12日目
朝食: ホテルにて
専用バスにて「フランスの最も美しい村々」認定のナジャックへ日帰りスケッチ 片道約1.5時間
夕食: ホテルにて
13日目
朝食: ホテルにて
ホテルチェックアウト後 専用バスにて 「バラ色の町」トゥールーズへ 約2時間
到着後 ホテルチェックイン
午後 市内をロケハン 後自由スケッチ
夕食: ホテルにて
14日目
朝食: ホテルにて
ホテルチェックアウト後 専用バスにてトゥールーズ空港へ 約2時間
トゥールーズ発 日本へ
エールフランス航空利用の場合 ≫パリ経由 成田, 羽田着 ≫パリ経由 関空着 又は他訪問地へ 他の空港着や航空会社ご利用も スケジュールによりご案内可能です
機内 泊 日程Top ↑
15日目
日本着
スケジュールは予告なく変更される場合があります

上記日程は、絵画教室の先生と生徒のみなさんがモチーフに合うロケーションにて作品を仕上げることを目的にしたスケッチツアーの催行事例の概要です。

グループツアーから個人旅行まで「行きたい旅」のご要望を添えて見積もりフォーム、又はメールにてお問い合わせ、ご依頼ください。旅行相談もお承りしております。

今回ご案内の各町、村は、一部移動が難しいところがありますが個人旅行にもお勧めしたいところです。趣きのある小さな町や村へ訪れてみてはいかがでしょうか。

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